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公開日: 2021/06/07

流通とは?商流・物流・金流・情報流の4つの「流」を理解しよう

カテゴリ:物流業務について

流通

「流通」という言葉を一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。流通は商取引ビジネスを支えるものであり、現代には無くてはならない存在です。逆説的に考えると流通を正しく理解するということは商取引ビジネスを基本から理解することであります。そして、流通を最適化すれば商取引ビジネスの成功を成し遂げることもできると言っても過言ではありません。本日は流通について詳しく解説いたします。

流通とは

流通のフローチャート図
流通とは生産者が生産した商品やサービスを販売者(卸売業者や小売業者)を経て消費者に提供するまでの流れを言います。流通は大きく分けると「物流」と「商流」に分けることができますが、最近では多種多様な商取引ビジネスが生まれていることから、「金流」と「情報流」も重要視されています。

いずれにせよ流通の目的の本質は生産者と販売者、販売者と消費者といった立場の違う者の間に生まれる様々なギャップを埋めることにあります。

物流

物流とは物的流通の略語です。商品が生産者から消費者へ提供される際の「モノ」の流れのことを言います。例えば生産者が北海道、販売者が東京、消費者が大阪の場合を考えてみましょう。

まず北海道の生産者は保管してある原材料から商品を作ります。作った商品は東京の販売者に納品されます。この際、飛行機やトラック等で輸送されます。そしてその後、販売者は消費者から注文を受けたタイミングで大阪の消費者に商品を届けます。この際にもトラック等の輸送手段が活用されます。このように保管や輸送といった物流機能を用いながら、生産者と消費者との間の地理的要素や時間的要素のギャップを埋めるのが物流の目的です。また、そのような商取引ビジネスを根底から物理的に支えているのが物流ということですね。

さらに現代の物流は商品の品質を維持することも求められます。近年では冷蔵・冷凍輸送の技術が上がったこともあり、日本中どこにいても全国各地から生鮮食品が取り寄せることができます。これはまさしく、物流が商取引ビジネスの枠組みを大きく広げていると言えます。

商流

商流とは商的流通の略語です。商品が生産者から消費者へ提供される際の「所有権」の流れのことを言います。ここで押さえておきたいのが必ずしも「モノ」と「所有権」は同じ流れをしないということです。例えば生産者が販売者に商品を卸す際の取引方法の違いを考えてみましょう。

通常、販売者は生産者から買取仕入という形で商品を仕入れします。商品を仕入れる際に売買契約が成立し、そのまま商品の所有権は販売者に移ります。しかし、仕入れには委託仕入というものも存在します。委託仕入の場合、販売者が商品を保有して販売しますが、その間の商品の所有権はあくまでも生産者が持ったままです。その後、消費者がその商品を購入した時点で商品の所有権は消費者に移ります。あと、それ以外にも消化仕入という方法も存在します。これは委託仕入と似ており、同じく生産者が商品の所有権を持ったまま、販売者が商品を保有して販売するのですが、消費者から注文を受けた時点で商品の所有権は販売者に移り、その後商品が購入された時点で販売者に移ります。このように仕入れ方法の違いによっては商品の所有権が移るタイミングは異なります。

次に販売者と消費者の間の商流を考えてみましょう。
消費者が販売者のディーラーから新車をローンで購入したとします。当然納車後は販売者は自由に車を使うことができますが、ローンを完済するまではこの車を他人に売却することはできません。それは車の所有権を消費者が持っていないからです。では一体だれが所有権を持っているのでしょうか。答えはディーラーないしはローン会社です。つまり消費者はローン会社からの信用により車を所有することが認められており、販売者はローン会社を信用しているから消費者に車を納車することができるといった三角関係が発生します。つまり、物流と商流は必ずしも同じ動きをしないということですね。

金流

金流とは商品が生産者から消費者へ提供される際の「お金」の流れのことを言います。例えばネット通販で商品を代引決済で購入したとします。販売者は生産者から仕入れた商品を販売していますが、消費者から注文が入った時点で消費者に商品を発送します。宅配業者の配達ドライバーが消費者に商品を配達する際に消費者から商品代金を受け取ります。その後、宅配業者ないしは関連する決済グループ会社が月に一回や二回といった予め取り決めしたインターバルで販売者にまとめて商品代金を支払います。それとは別に販売者は生産者との間に取り決めた支払いサイクルで商品代金を支払います。生産者と販売者の間いわゆるBtoBの場合は掛売という取引があり、商品仕入れ毎に決済をするのではなく、月に一度当月納品分をまとめて締めて、翌月なしは翌々月に商品代金をまとめて請求する方法も存在します。つまり、金流もまた物流や商流と異なる動きをする場合があるということです。

情報流

情報流とは商品が生産者から消費者へ提供される際の「情報」の流れのことを言います。情報といっても様々です。生産者や販売者の情報、商品の情報等ありとあらゆる情報が流通を支えています。例えば有機野菜などはいかがでしょうか。消費者が有機野菜を求めるのは有機野菜が農薬や化学肥料を使わず栽培された野菜だからであって、その奥に存在するのは何より「安全」です。しかし、商品を見るだけでは消費者は安全かどうか判断することができません。そのため、近年のスーパーマーケットでは栽培された農家の情報を野菜売り場に掲示したり、野菜によっては包装紙にQRコードを印字し、いつでも消費者が野菜の生産情報にアクセスできるようになっています。

また、消費者にとって販売者の情報を知りたいのも本音です。そのため、近年では販売者にレビューという販売者評価が付くようになりました。外食産業では食べログが有名ですが、お店に行く前にメニューはもちろん、そのお店の第三者評価が確認できます。ネット通販も同じです。Amazonや楽天等、消費者は購入前に販売者の情報を取得することができます。時間を短縮したい消費者や失敗したくない消費者に限っては商品レビューの件数や評価が高い商品から閲覧するはずです。

実は消費者も情報により販売者に「本当に販売してよい顧客かどうか」判断されています。例えばクレジットやローン、後払い決済がその例です。確かに商品購入時には金銭のやり取りは発生しませんが、信用できるかどうかの情報は各決済会社を通じて販売者に送信されます。もちろん、審査NGであれば商品を渡すことはできません。

その他、物流も情報に支えらています。物流は「モノ」の流れでありますが、IT化が進んだ現代ではすべてデータ管理されています。そのため、消費者は商品が発送された後、自宅に届くまで商品を追跡することができます。

このように、情報によって異なる立場間のギャップを埋めていると言えます。つまり、商取引ビジネスはもちろん、細かくみた商流・金流・物流も情報流に支えられていると言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか?商取引ビジネスを支える流通も深堀すると色々な役割があることがわかりました。流通は生産者、販売者、消費者にとって無くてはならない存在であり、どんな時代でも常に利便性や安心が求められます。逆にこの便利と安心という普遍的要素を発展させることができれば、既存の流通構造を改革することができ、いち早く競合他社に打ち勝つための仕組みができます。まさしく4つの「流」を正しく理解し、より高みを望んでいくことが「一流」の第一歩と言えるのかもしれません。

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