スタッフブログ

Blog

TOPスタッフブログ物流業務について物流現場におけるマテハンとは?導入メリットや機器の種類を解説

公開日: 2023/04/23
更新日: 2024/06/17

物流現場におけるマテハンとは?導入メリットや機器の種類を解説

カテゴリ:物流業務について

「物流現場でよくマテハンって言葉を聞くけど、イマイチ分かっていない……」と悩んでいませんか?

そこで今回は、物流現場におけるマテハンを解説します。

この記事を読めば、物流現場の作業効率を向上する方法が分かりますよ。

物流のマテハンとは何か?

マテハンは、マテリアルハンドリング(material handling)の略称です。
物流の分野における「マテリアルハンドリング」とは、物流施設内で物流資源(製品、部品、資材など)を適切に移動、保管、搬送するための技術や方法を指します。

ただし、物流現場でマテハンと言うと、一般的に「マテハン機器」を指すことが多いです。
※マテハン機器の種類は、のちほど紹介します。

マテハン機器を導入する3つのメリット

マテハン機器を導入するメリットは、以下の3つです。

  • 作業労力の軽減
  • 安全性の向上
  • 作業環境の改善
  • 作業労力の軽減

    マテハン機器を使用すれば、作業に必要な労力を軽減することが可能です。
    たとえば人力で作業する場合、重い荷物を持ち上げたり、運搬したりするのには、労力が必要ですよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、そのような労力を必要とせず、作業労力を大幅に軽減できます。

    安全性の向上

    マテハン機器を使用すれば、作業中の事故を防止することが可能です。
    たとえば、高い場所に保管している荷物を取るために「はしご」を使うと、転倒や落下などの事故が発生するおそれがありますよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、安全に配慮しながら作業に取り掛かれます。

    作業環境の改善

    マテハン機器を使用すれば、作業環境の改善が期待できます。
    たとえば、人力で荷物を運搬する場合には、作業員が長時間同じ姿勢で作業をすることになり、疲れやストレスが溜まりますよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、作業員の負担を軽減し、快適に作業できます。

    マテハン機器の種類

    マテハン機器には、さまざまな種類があります。
    ここでは、マテハン機器を以下の種類に分けて解説しますね。

  • 運搬のマテハン機器
  • 保管のマテハン機器
  • 仕分け・ピッキングのマテハン機器
  • 運搬のマテハン機器

    フォークリフト


    ▲出典:トヨタL&F

    フォークリフトは、荷物をフォークリフトのフォーク(爪の部分)に載せて持ち上げ、運ぶことが可能な車両です。フォークリフトは荷重の重さ、形状、サイズに合わせてフォークを調節でき、高い場所にも届くため、倉庫内での効率的な荷物の移動に貢献しています。

    フォークリフトは倉庫、工場、配送センターなど、様々な場所で使用されています。具体的にはパレットに載せられた荷物の運搬、トラックへの積み下ろし作業、高所への荷物の保管および取り出しなどに利用されます。

    フォークリフトには多くの種類があり、それぞれの特徴が異なります。カウンター式フォークリフトは一般的なタイプで、荷重をバランスさせるために後部にカウンターウェイトがついています。リーチ式フォークリフトは狭い通路でも操作しやすく、リーチ(伸縮)機能により高い棚へのアクセスが可能です。オーダーピッカーは作業者が高所で商品を直接ピッキングできるように設計されています。サイドローダーフォークリフトは長尺物を横向きに運搬でき、狭い通路での作業に適しています。

    フォークリフトの燃料タイプには電動、ガソリン・ディーゼル、液化石油ガス(LPG)の3つがあります。電動フォークリフトは静音性が高く、屋内での使用に適しています。排気ガスがないため環境に優しいです。ガソリン・ディーゼルフォークリフトは強力なトルクを持ち、屋外での使用に適しています。燃料補給が簡単で長時間の使用が可能です。液化石油ガス(LPG)フォークリフトはガソリン・ディーゼルと電動の中間的な特性を持ち、屋内外で使用できます。

    フォークリフトを運転するには技能講習を受け、免許を取得する必要があります。また、毎日の始業点検や定期的なメンテナンスを行い、安全に運転できる状態を保つことが重要です。適切な運転速度の遵守、過積載の防止、フォークリフト周辺の安全確認などの基本的な安全対策を徹底することが必要です。

    近年では、フォークリフトにも新しい技術が導入され、さらに安全性や効率が向上しています。無人で自動的に運転できるフォークリフトが登場し、作業の効率化を図っています。また、運転状況やメンテナンス情報をリアルタイムで管理できるテレマティクスシステムが導入されています。操作の快適性と安全性を高めるために、人間工学に基づいたデザインが採用されています。

    フォークリフトは物流現場における重要な機器であり、適切な種類と運用方法を選ぶことで、作業効率と安全性を大幅に向上させることができます。

    ハンドリフト(パレットジャッキ)


    ▲出典:株式会社をくだ屋技研

    ハンドリフトは、フォークリフトと同じように、荷物を運搬するための機器です。フォークリフトと異なり、手動で操作するため、狭い場所での作業や軽い荷物の運搬に向いています。また、フォークリフトと比べて低価格であるため、小規模な倉庫や物流センターでも導入されることが多いです。

    ハンドリフトの操作は非常に簡単で、特別な免許や講習を必要としないため、誰でも手軽に使用できます。通常、ハンドリフトは2本のフォークがついた台車のような形状をしており、フォークの間にパレットを挿入して荷物を持ち上げます。ハンドルを上下に動かすことで油圧を利用してフォークを持ち上げ、荷物を地面から持ち上げることができます。

    ハンドリフトは非常に軽量で操作しやすいため、狭い通路や限られたスペースでの作業に最適です。また、フォークリフトと比べて維持費が低く、定期的なメンテナンスも簡単に行えるため、コストパフォーマンスに優れています。

    さまざまな種類のハンドリフトが存在し、それぞれの用途に応じて選択することが可能です。例えば、ステンレス製のハンドリフトは食品工場や医療施設で使用されることが多く、防爆仕様のハンドリフトは火花が発生する恐れがある場所での作業に適しています。

    さらに、最近では電動アシスト付きのハンドリフトも登場しており、これにより重い荷物の運搬がさらに楽になります。電動アシスト付きハンドリフトは、手動操作の手軽さと電動機器の力強さを兼ね備えており、作業効率を大幅に向上させることができます。

    ハンドリフトは、その簡便さとコスト効果から、物流現場の多くで欠かせないツールとなっています。適切なハンドリフトを選ぶことで、作業効率の向上と労力の軽減が期待できるでしょう。

    パレット


    ▲出典:日本プラパレット株式会社

    パレットは物流作業において欠かせないアイテムの一つで、荷物を一定の形状に整え、搬送しやすくするために使用されます。パレットは、フォークリフトやハンドリフトなどの機器で持ち上げて運搬することが可能です。複数の荷物があっても、パレットに載せることで、まとめて運搬できるため、物流作業を効率化できます。

    また、パレットは、荷物を輸送する際に、積み込みや降ろしの作業を簡単にし、荷物の損傷や紛失を防止する役割も果たすことが可能です。パレットにより、荷物がしっかり固定されるため、輸送中の移動や転倒のリスクが減少し、全体の安全性が向上します。

    パレットのサイズや素材はさまざまな種類があり、用途によって使い分けられます。一般的な素材には木製、プラスチック製、金属製があり、それぞれの特性に応じて選択されます。木製パレットは耐久性は短いが、コストが低いです。プラスチック製パレットは木製パレットより耐久性が高いです。金属製パレットは非常に強度が高く、重い荷物や過酷な環境下での使用に適しています。

    さらに、パレットの設計にも多様性があります。例えば、荷物を載せる部分が、片面使用型、両面使用型の物や、フォークリフトの挿入が四方向可能なタイプなどがあり、取り扱いや保管の効率を高めるために選ばれます。片面使用型は荷物を置く面が片面のみ使用できる設計で、通常は軽量物に適しています。一方、両面使用型は裏表両方向から使用できるため、重い荷物や安定性が必要な場合に適しています。四方向から挿入可能なパレットは、フォークリフトやハンドリフトの操作性が向上し、スペースの効率的な利用が可能です。

    また、パレットの標準化が進んでおり、国際規格に基づいたサイズのパレットが広く使用されています。これにより、異なる国や地域間での輸送がスムーズに行われ、物流コストの削減にも寄与しています。標準的なパレットサイズとしては、ヨーロッパで使用されるユーロパレット(1200mm x 800mm)や、北米で一般的なGMAパレット(48インチ x 40インチ)などがあります。

    これらの特性を理解し、適切なパレットを選択することで、物流作業の効率化やコスト削減、安全性の向上が期待できます。

    カゴ車(カゴ台車)


    ▲出典:台車屋 五常

    カゴ車は、格子状のカゴが付いた台車です。カゴ車は、開口部以外の3面が高さのある格子で囲まれているため、複数の荷物を上積みしても安定して運搬できます。複数の荷物をまとめて運搬できれば、作業を効率化できるでしょう。

    また、カゴ車はそのままトラックに積み込めるので、荷物を保護する効果も期待できます。荷物がカゴ内でしっかりと固定されるため、運搬中の揺れや衝撃から荷物を守ることができます。さらに、カゴ車は荷物の紛失や破損のリスクを低減し、安全かつ効率的な物流を実現します。

    トラックから荷下ろししたカゴ車を倉庫に搬入すれば、そのままの状態で保管することも可能です。カゴ車をそのまま保管スペースに移動させることで、荷物の取り扱い回数を減らし、作業効率を向上させることができます。これにより、作業時間の短縮や労働力の削減が期待できます。

    カゴ車にはさまざまな種類があり、用途に応じて選ぶことができます。例えば、折りたたみ式のカゴ車は使用しないときにコンパクトに収納でき、省スペース化が図れます。また、キャスターの種類やサイズ、荷台の素材もさまざまな選択肢があり、作業環境や荷物の種類に応じて最適なカゴ車を選ぶことができます。

    さらに、カゴ車はカスタマイズも可能です。特定の用途に合わせたオプションやアクセサリーを追加することで、作業効率や安全性をさらに向上させることができます。例えば、カゴ内の荷物を固定するためのベルトやネット、カゴ車を複数連結させるためのジョイントなどがあります。

    カゴ車は、その利便性と多用途性から、さまざまな物流現場に導入されています。製造業、流通業、小売業など、あらゆる業界で広く利用されており、物流プロセスの効率化と安全性向上に貢献しています。適切なカゴ車を選ぶことで、物流現場の作業効率を大幅に改善することができます。

    コンベア(コンベヤ)


    ▲出典:鈴木製機株式会社

    コンベアは、荷物を自動的に運搬する機器です。複数のローラーやベルトをつなぎ合わせた構造になっており、荷物をセットすると自動的に運ばれます。コンベアは高い効率性を持っているため、倉庫内での物流の高速化を実現可能です。また、さまざまな形状やサイズの荷物にも対応できるのが特徴です。

    コンベアにはいくつかの種類があり、それぞれの用途や設置環境に応じて選ぶことができます。ローラーコンベアは、荷物の底面が平らな場合に適しており、軽い荷物から重い荷物まで効率的に運搬できます。ベルトコンベアは、柔軟性が高く、曲がりくねったラインや傾斜のある場所でもスムーズに荷物を運ぶことができます。チェーンコンベアは、重量物の運搬に適しており、重工業や自動車産業などで広く利用されています。

    さらに、コンベアシステムには自動仕分け機能を搭載したものもあります。これにより、荷物を自動的に指定された場所へ振り分けることができ、ピッキングや梱包作業の効率を大幅に向上させます。また、コンベアシステムは他の自動化設備と連携させることで、倉庫全体のオペレーションを統合的に管理し、さらなる効率化を図ることが可能です。

    コンベアの設置には、作業環境や荷物の種類に応じた適切な計画が重要です。ラインのレイアウトや傾斜、速度設定などを最適化することで、物流プロセス全体のパフォーマンスを最大化できます。また、コンベアは長時間の連続運転が求められるため、定期的な点検とメンテナンスが不可欠です。ベルトやローラーの摩耗や故障を未然に防ぐことで、安定した運用を維持することができます。

    このように、コンベアは物流現場における自動化と効率化の鍵となる重要な機器です。適切なコンベアシステムの導入と維持管理を行うことで、物流プロセス全体の生産性と安全性を大幅に向上させることができます。

    搬送ロボット


    ▲出典:カンタム・ウシカタ株式会社

    搬送ロボットは、最近注目を集めているマテハン機器の一つです。人工知能(AI)や自動運転技術を利用し、倉庫内で自動的に荷物を運ぶことが可能です。搬送ロボットは、荷物を取り扱うスペースを節約できたり、荷物の輸送にかかる人件費を削減できたりするメリットがあります。

    搬送ロボットには、決められたルートを走る「AGV(無人搬送車)」や、人や障害物を避けながら自らが走行ルートを決定する「AMR(自律走行搬送ロボット)」など、さまざまなタイプがあります。AGVは磁気テープやQRコードなどの誘導システムを使って決められたルートを正確に移動し、定型作業に適しています。対してAMRはセンサーやカメラを用いて周囲の環境を認識し、自律的に最適なルートを判断するため、変動の多い作業環境や複雑なレイアウトにも対応可能です。

    搬送ロボットは、効率的な荷物の運搬だけでなく、リアルタイムでの在庫管理やデータ収集も行えます。これにより、物流管理の精度が向上し、作業の無駄を減らすことができます。さらに、搬送ロボットは24時間稼働が可能であり、夜間や休日でも安定した物流作業を続けることができます。

    安全面でも搬送ロボットは優れています。センサーやAI技術を駆使して、人や障害物を避けるため、作業者の安全を確保しつつ効率的に作業を行います。また、一定の作業ルートを維持することで、混雑や衝突を避けることができ、全体の物流効率が向上します。

    搬送ロボットの導入は、初期投資が必要ですが、長期的にはコスト削減と作業効率の向上をもたらします。物流業界においては、今後ますます重要な役割を果たすことが期待されており、導入企業も増加しています。適切な搬送ロボットを選ぶことで、物流現場の生産性の向上が実現できます。

    保管のマテハン機器

    パレットラック


    ▲出典:トーシン物流機器株式会社

    パレットラックは、パレットの収納に特化した大型の棚です。パレットラックを使えば、荷物を載せた状態で保管できるため、入庫および出庫作業を効率化できます。またパレットを段積み(上積み)することにより、保管効率(空間効率)が上がるのもメリットの一つと言えるでしょう。

    パレットラックは、さまざまな種類と設計があり、用途や倉庫のレイアウトに応じて選択することができます。代表的な種類には、セレクティブラック、ドライブインラック、プッシュバックラック、流動ラックなどがあります。セレクティブラックは最も一般的で、各パレットに直接アクセスできるため、在庫管理が容易です。ドライブインラックは高密度収納が可能で、限られたスペースで多くのパレットを保管できます。プッシュバックラックは、後ろに積まれたパレットを手前に押し出す構造で、効率的なFIFO(先入れ先出し)管理が可能です。流動ラックは傾斜したレールを利用してパレットを自動的に前方に移動させ、出庫作業をスムーズに行えます。

    パレットラックは、倉庫の高さを最大限に活用できるため、床面積を有効に使いながら大量の荷物を保管することができます。また、ラックの構造は頑丈で耐久性があり、長期間にわたって安定した使用が可能です。さらに、パレットラックはモジュール式であるため、必要に応じて拡張や変更が容易に行える点も魅力です。

    安全性の面でも、パレットラックは重要な役割を果たします。適切に設計されたラックは、荷物の安定した保管を確保し、倒壊や荷崩れを防ぐことができます。ラックの設置や使用にあたっては、定期的な点検やメンテナンスを行い、安全基準を遵守することが求められます。

    最近では、パレットラックにIT技術を組み合わせたスマートラックシステムも登場しています。これにより、リアルタイムでの在庫管理やラックの使用状況の監視が可能となり、物流の効率化が一層進みます。スマートラックはセンサーやネットワークを活用して、パレットの位置情報や荷重状態を把握し、最適な保管方法を提案します。

    パレットラックの導入は、初期コストがかかりますが、長期的な視点で見れば作業効率の向上やスペースの有効活用、在庫管理の改善など、多くのメリットをもたらします。物流倉庫の運営を効率化するには、適切なパレットラックの選定と導入が不可欠です。

    ネステナー


    ▲出典:エレクター株式会社

    ネステナーは、荷物を載せたパレットを収納するためのラック(棚)です。上に2~3段重ねれば、パレットラックと同じように、荷物が載ったパレットを段積みすることが可能です。固定式のパレットラックと違い、ネステナーはフォークリフトで自由に配置を変更できたり、使用しないときに組み込むことにより省スペースで保管できたりします。倉庫のレイアウトを流動的に変更したい場合は、パレットラックよりネステナーのほうが利便性は高いでしょう。

    ネステナーは、軽量でありながら頑丈な構造を持っているため、さまざまな荷物に対応できます。ネステナーを使用することで、効率的なスペース管理が可能になり、倉庫の収容能力を最大限に引き出すことができます。例えば、季節ごとに商品が大きく変動する場合や、一時的な保管スペースが必要な場合に非常に便利です。

    さらに、ネステナーはモジュール式であり、追加のユニットを簡単に取り付けたり取り外したりできるため、倉庫の需要に応じて柔軟に対応できます。また、ネステナーは一般的にパウダーコーティングや亜鉛メッキ仕上げが施されており、耐久性と防錆性に優れています。これにより、長期間使用しても高い品質を保つことができます。

    ネステナーの設計は、荷物の安定性を確保するために工夫されています。例えば、各ユニットはしっかりと固定されるため、段積みしても荷崩れの心配が少なく、安全に使用できます。また、ネステナーの脚部には滑り止めがついており、フォークリフトでの移動時にも安定した操作が可能です。

    省スペースでの保管が可能なネステナーは、使用しないときには積み重ねて保管できるため、倉庫の効率的な利用が可能です。これにより、必要なときにすぐに取り出して使用することができ、スペースの有効活用が図れます。

    このように、ネステナーはその柔軟性と利便性から、多くの物流現場で導入されています。適切なネステナーの選定と使用により、作業効率と保管効率を大幅に向上させることができます。

    中軽量ラック


    ▲出典:信和株式会社

    中軽量ラックは、中型の荷物を保管するために使用されるラックです。パレットラックよりも低く、手作業で荷物を出し入れすることができます。また、棚板の高さを調整できるため、さまざまなサイズの荷物に対応可能です。

    中軽量ラックは、オフィスや倉庫、店舗のバックヤードなど、さまざまな場所で利用されています。これらのラックは組み立てが簡単で、必要に応じて配置を変更することが容易です。各棚板は耐荷重が高く、適切に分散された荷物を安全に保管することができます。

    さらに、中軽量ラックはモジュール式であり、追加の棚板やパーツを取り付けることで拡張が可能です。これにより、増加する在庫や変更する保管ニーズに柔軟に対応できます。ラックの素材にはスチールが一般的に使用されており、耐久性と耐腐食性が高いため、長期間にわたり安定して使用できます。

    中軽量ラックの棚板は、メッシュタイプや木製、スチール製など、さまざまな素材が選べるため、保管する荷物の種類に応じて最適なものを選ぶことができます。例えば、メッシュタイプは通気性が良いため、湿気を避けたい荷物に適しています。一方、木製やスチール製の棚板は、重い荷物や不安定な形状の荷物に適しています。

    安全性の観点から、中軽量ラックには背面や側面に補強バーを取り付けることが推奨されます。これにより、ラック全体の安定性が向上し、荷物の落下やラックの倒壊を防ぐことができます。また、定期的な点検とメンテナンスを行うことで、長期間にわたって安全に使用することができます。

    中軽量ラックはその使い勝手の良さから、様々な業界で重宝されています。小売業では商品在庫の整理整頓に、製造業では部品や工具の保管に、さらには家庭のガレージや倉庫でも利用されています。効率的な収納とアクセスの良さを提供する中軽量ラックは、作業効率の向上とスペースの有効活用に大いに貢献します。

    これにより、中軽量ラックは多様な保管ニーズに対応し、整理整頓された作業環境を維持するための重要なツールとなります。

    移動式ラック


    ▲出典:株式会社マテハン三重

    移動式ラックは、その名のとおり移動可能なラック(棚)です。一般的な固定式ラックは、それぞれに通路を設ける必要がありますが、移動式ラックは移動させることができるため、通路は一つあれば済みます。通路の数が減れば、その分ラックを多く設置できるため、保管効率を上げることが可能です。

    移動式ラックには手動と電動のタイプがあり、それぞれ移動させるために積載可能な重量が定められています。手動タイプはクランクやハンドルを使用してラックを移動させる方式で、比較的軽量の荷物や頻繁に移動させる必要のない場合に適しています。一方、電動タイプはボタン操作でラックを移動させる方式で、重い荷物や頻繁に移動が必要な場合に非常に便利です。

    移動式ラックの利点は、限られたスペースを最大限に活用できる点にあります。特に都市部の高価な倉庫スペースや、小規模な保管施設では、スペース効率が非常に重要です。移動式ラックを使用することで、従来の固定式ラックよりも多くの在庫を収容できるため、スペースの有効活用が可能です。

    さらに、移動式ラックは在庫管理の効率化にも寄与します。ラックを移動させてアクセスすることで、必要な物品を迅速に取り出すことができます。

    安全性も移動式ラックの重要な特徴の一つです。電動タイプにはセンサーや安全装置が搭載されており、操作中に障害物を検知すると自動的に停止する仕組みが備わっています。これにより、作業者の安全が確保され、事故のリスクが低減されます。

    移動式ラックはその柔軟性と効率性から、多くの業界で採用されています。適切な移動式ラックの選定と導入により、限られたスペースの有効活用と作業効率の向上が実現できます。

    メザニンラック


    ▲出典:株式会社ジャロック

    メザニンラックは、倉庫を中二階構造にするための棚です。倉庫を中二階構造にすれば、床面積が増えることから、荷物の収容効率を向上させることができます。メザニンラックは、多層の収納スペースを提供し、限られた床面積を最大限に活用することが可能です。

    メザニンラックの設置には、設置場所の天井高さや床の耐荷重能力などを考慮する必要があります。適切な設計を行うことで、安全かつ効率的に中二階を構築でき、作業スペースやオフィススペースとしても活用することができます。これにより、倉庫の運用効率がさらに向上します。

    メザニンラックは、さまざまな業界で活用されています。例えば、物流業界では在庫の保管スペースを増やし、製造業では部品や製品の保管場所として利用されています。また、小売業では展示スペースや追加の在庫スペースとしても活用されることがあります。

    メザニンラックを設置するためには、建築基準法、消防法、労働安全衛生法などの法律や規制に基づき、許可が必要となる場合があります。許可の必要性は、設置するメザニンラックの規模、構造、用途、設置場所などによって異なるので事前調査が必要です。これらの規制を遵守することで、安全で法的に問題のない構造を確保することができます。

    メザニンラックの設計には、階段やエレベーター、手すり、照明などの付帯設備も考慮する必要があります。これにより、作業者が安全かつ効率的に作業できる環境を整えることができます。さらに、ラック自体の素材や構造にも注意を払い、耐久性や安全性を確保することが重要です。

    メザニンラックは、耐荷重性能が高く、さまざまな荷物を安全に保管することができます。また、モジュール式の設計が多く、必要に応じて拡張や変更が容易です。これにより、将来的なニーズの変化にも柔軟に対応することが可能です。

    メザニンラックの導入は初期コストがかかるものの、長期的には倉庫のスペース効率と作業効率を大幅に向上させる投資として非常に有効です。適切な設計と法的手続きを経て導入することで、物流現場の生産性を大いに高めることができます。

    仕分け・ピッキングのマテハン機器

    DAS


    ▲出典:株式会社イシダ

    DAS(Digital Assort System)は、トータルピッキング(種まき方式)で集めた商品を、出荷先ごとに仕分けるときに用いるシステムです。商品のバーコードをスキャンすることにより、棚に取り付けられたディスプレイに、商品の投入先と個数が表示されます。作業者はランプが点灯した棚に移動し、ディスプレイに表示された数の商品を投入するだけで仕分けができるので、作業を効率化することが可能です。

    DASはピッキングでも利用することが可能です。仕分けと同じように、棚に取り付けられたディスプレイが商品の場所やピッキング数を指示してくれるため、作業者は効率的に商品を集めることができます。このシステムにより、ピッキングミスを減らし、作業の正確性が向上します。

    DASの導入によって、作業者の動線が最適化され、作業時間の短縮が期待できます。また、リアルタイムでの在庫管理が可能となり、在庫の欠品や過剰在庫を防ぐことができます。さらに、DASは柔軟にカスタマイズが可能であり、特定の商品の仕分けやピッキングに応じた設定を行うことができます。

    このシステムは、多品種少量の出荷が多い物流現場において特に有効です。例えば、ECサイトの運営や小売業のバックヤードなどで、短期間に多くの注文を正確に処理する必要がある場合に大きな効果を発揮します。DASを活用することで、出荷ミスの削減や出荷スピードの向上が実現し、顧客満足度の向上にも寄与します。

    DASは、他の物流システムとも連携が可能です。例えば、倉庫管理システム(WMS)や自動仕分け機(ソーター)と統合することで、物流プロセス全体の効率化を図ることができます。これにより、物流センター全体のオペレーションが統合的に管理され、さらなる効率化が期待できます。

    また、DASは作業者のトレーニング時間を短縮することができます。シンプルなインターフェースと直感的な操作方法により、新しい作業者でもすぐにシステムを使用できるため、教育コストの削減が可能です。

    このように、DASは物流現場の効率化と正確性向上に大きく貢献するシステムであり、導入することで業務の最適化とコスト削減が期待できます。適切な運用とシステムの連携により、物流プロセス全体のパフォーマンスを向上させることができます。

    GAS


    ▲出典:株式会社タクテック

    GAS(Gate Assort System)は、DASと同じように、トータルピッキング(種まき方式)で集めた商品を、出荷先ごとに仕分けるときに用いるシステムです。

    GAS(Gate Assort System)は、DASと同じように、トータルピッキング(種まき方式)で集めた商品を、出荷先ごとに仕分けるときに用いるシステムです。DASとの違いは、棚に開閉するゲートが付属している点です。仕分けのときに目的の棚のみゲートが開くので、誤って他の棚に商品を入れてしまうといったミスが発生しづらいです。

    GASは、ピッキングの精度と効率をさらに向上させるために設計されています。ゲートが開閉することで、作業者はどの棚に商品を投入すべきかを明確に確認でき、誤投入のリスクが大幅に減少します。これにより、出荷ミスが減り、結果として顧客満足度の向上にもつながります。

    また、GASはリアルタイムでの在庫管理と連携することができるため、在庫状況を常に最新の状態に保つことができます。これにより、在庫の過不足を防ぎ、効率的な在庫管理が実現します。さらに、GASは他の物流システムとも統合が可能であり、倉庫全体のオペレーションを一元管理することができます。

    GASの導入は、特に多品種少量の出荷を行う企業にとって非常に有益です。多くの異なる商品を迅速かつ正確に仕分けることが求められるECサイト運営や、小売業のバックヤードでの運用において、GASはその真価を発揮します。システムの直感的な操作と自動化されたゲートの開閉により、作業者のトレーニング時間も短縮されます。

    さらに、GASのシステムはスケーラビリティが高く、企業の成長に応じて容易に拡張することが可能です。初期導入の際のコストは発生しますが、長期的には誤出荷の減少や作業効率の向上によるコスト削減が期待できます。

    このように、GASは物流現場の効率化と精度向上に大きく貢献するシステムです。適切な導入と運用により、物流プロセス全体のパフォーマンスを最適化することができます。

    ソーター


    ▲出典:オークラ輸送機株式会社

    ソーターは、コンベアなどを使って運ばれてくる荷物を、自動で仕分けする機器です。荷物をセンサーが読み取り、自動的に適切な方向にソート(仕分け)し、別のコンベアで運び出されます。一般的に、速度と正確性の両方を求める荷物の仕分けに使用することが多いです。

    ソーターはさまざまなタイプがあり、それぞれの用途に応じて最適な機器が選ばれます。例えば、スライド式シューソーターは高速で小さな荷物を正確に仕分けることができ、大型の物流センターや配送センターで広く使用されています。クロスベルトソーターは、ベルト上を移動する荷物を個別にコントロールして仕分けるため、形状が異なる荷物にも対応可能です。また、チルトトレイ式ソーターは、荷物を載せたトレイを傾けることで指定された方向に荷物を送り出す仕組みで、柔軟な仕分けが可能です。

    ソーターの導入により、物流プロセスの効率が大幅に向上します。手作業での仕分けと比べて、作業時間の短縮と人的ミスの減少が期待できるため、作業コストの削減にもつながります。さらに、ソーターは24時間稼働が可能であり、ピーク時の荷量増加にも柔軟に対応できます。

    安全性の面でも、ソーターは優れた性能を発揮します。自動化された仕分け作業により、作業者が重い荷物を手作業で扱うリスクを軽減し、労働環境の安全性が向上します。また、システムには異常検知機能が備わっており、異常が発生した際には即座にアラートを発してシステムを停止させることで、事故を未然に防ぐことができます。

    ソーターのメンテナンスも重要です。定期的な点検と保守を行うことで、機器の故障やトラブルを防ぎ、長期にわたり安定した運用を維持することができます。また、最新の技術を取り入れることで、さらに効率的な仕分けシステムを構築することが可能です。

    ソーターは、物流業界において不可欠な機器として、多くの企業で導入が進んでいます。適切なソーターの選定と導入により、物流プロセス全体のパフォーマンスを最適化することができます。

    梱包のマテハン機器

    自動製函機


    ▲出典:ストラパック株式会社

    自動製函機は、段ボールなどの紙製品を自動的に加工して箱を作る機械です。手動で箱を作る場合と比較して、労力と時間を大幅に削減できます。日々の出荷数が多い場合は、導入したいマテハン機器の一つです。

    自動製函機は、さまざまなサイズや形状の箱を迅速かつ正確に製造できるため、包装プロセスの効率を大幅に向上させます。箱の組み立てから底部のテープ貼りまでの一連の作業を自動で行うため、作業者の負担を軽減し、ヒューマンエラーを減少させます。これにより、品質の安定した包装が可能となり、出荷作業のスピードアップが実現します。

    また、自動製函機は、出荷の需要に応じて柔軟に対応できるため、繁忙期や特別なキャンペーン時にも効果的に活用できます。連続稼働が可能なため、大量の注文にも迅速に対応でき、効率的な物流オペレーションが可能です。さらに、自動製函機の多くは調整が簡単であり、異なるサイズの箱を素早く変更することができます。

    導入することで、包装資材の無駄を減らし、コスト削減にもなります。正確な箱の組み立てとテープ貼りにより、過剰なテープ使用や箱の損傷を防ぎ、資材の効率的な利用が可能となります。また、自動製函機は作業の標準化を図ることができ、均一な品質の包装を維持することができます。

    自動製函機は、安全性にも配慮されています。多くの機種には安全装置が装備されており、機械の稼働中に異常が発生した場合は自動的に停止する仕組みがあります。これにより、作業者の安全が確保され、事故のリスクを最小限に抑えることができます。

    また、メンテナンスも容易で、定期的な点検や部品の交換を行うことで長期間にわたり安定した稼働を維持することができます。最新の自動製函機は、操作が直感的であり、シンプルなインターフェースを備えているため、特別な技術知識がなくても簡単に操作できます。

    このように、自動製函機は効率的な包装プロセスを実現し、作業の自動化と品質向上を図る上で不可欠な機器です。適切な自動製函機の導入と運用により、物流現場の生産性を大幅に向上させることができます。

    自動封函機


    ▲出典:ストラパック株式会社

    自動封函機は、商品を箱詰めしたあとの作業である「テープ貼り」を自動で行う機械です。自動製函機と同じように、梱包作業にかける労力と時間を大幅に削減できます。また、自動封函機は封印時の品質を保つ効果があり、配送物の保護にも役立ちます。

    自動封函機は、多様な箱のサイズに対応できるため、異なる商品の梱包作業を迅速かつ正確に行うことができます。箱の上部と下部の両方にテープを同時に貼ることができるため、手作業と比較して効率が飛躍的に向上します。これにより、出荷準備の時間が短縮され、全体の物流プロセスがスムーズになります。

    さらに、自動封函機はテープの消費量を最適化することができるため、包装資材の無駄を減らし、コスト削減に貢献します。一定のテンションでテープを貼ることで、箱の封印がしっかりと行われ、配送中の箱の開封や損傷を防ぐことができます。

    自動封函機は、連続稼働が可能であり、大量の出荷を迅速に処理することができます。これにより、ピーク時や特別なプロモーション期間中でも効率的に作業を行うことができます。また、自動封函機はメンテナンスが容易で、定期的な点検や部品交換を行うことで長期間にわたり安定した運用が可能です。

    安全性も考慮されており、多くの機種には安全装置が装備されています。これにより、作業者が機械の操作中に安全に作業を行うことができ、事故のリスクを低減することができます。また、自動封函機は簡単な操作パネルを備えており、特別な技術知識がなくても容易に操作できる点も魅力です。

    このように、自動封函機は物流現場における梱包作業の効率化と品質向上に大きく貢献します。適切な自動封函機の導入と運用により、作業効率の向上、コスト削減、作業者の安全確保が実現でき、全体の物流プロセスを最適化することができます。

    エアー緩衝材製造


    ▲出典:もりや産業株式会社

    エアー緩衝材製造機は、配送物の保護によく用いられる「エアークッションパック」を製造するための機械です。ポリエチレンフィルムなどの素材を取り込み、空気で膨らませた袋を作成できます。

    エアー緩衝材製造機は、包装プロセスにおいて重要な役割を果たします。これにより、商品が輸送中に損傷を受けるリスクを大幅に軽減することができます。エアークッションパックは軽量でありながら、高い衝撃吸収能力を持っているため、幅広い種類の商品の保護に適しています。

    また、エアー緩衝材製造機は、必要な量のエアークッションをその場で製造することができるため、保管スペースの節約にも寄与します。従来の緩衝材と比較して、エアークッションは未使用時にコンパクトに保管できるため、物流倉庫や配送センターのスペースを有効に活用することができます。

    さらに、エアー緩衝材製造機は操作が簡単で、誰でも迅速に使用することができます。製造速度も調整可能で、需要に応じてエアークッションを効率的に供給することができます。これにより、ピーク時の梱包作業もスムーズに行うことができます。

    環境面でもエアー緩衝材は優れており、多くの場合、リサイクル可能な素材で作られています。これにより、環境への負荷を軽減し、持続可能な物流を実現する一助となります。企業のエコロジー意識が高まる中、エアー緩衝材の利用は環境保護の観点からも評価されています。

    エアー緩衝材製造機は、さまざまなサイズや形状のエアークッションを作成することができるため、異なる商品の保護ニーズに柔軟に対応することができます。特に、高価な電子機器や割れやすいガラス製品など、慎重に取り扱う必要がある商品には最適です。

    このように、エアー緩衝材製造機は物流および配送業務において欠かせないツールであり、商品の安全な配送と効率的な梱包プロセスを実現します。適切なエアー緩衝材製造機を導入することで、作業効率の向上、コスト削減、環境保護が期待でき、企業の競争力を高めることができます。

    マテハン機器を導入する際の注意点

    マテハン機器を導入するときは、以下3つの注意点を知っておきましょう。

  • 作業プロセスの見直し
  • 設備環境の確認
  • 従業員の教育・訓練
  • 作業プロセスの見直し

    マテハン機器を導入する際は、作業プロセスの見直しを行うことが重要です。
    機器を導入する前と後での作業の流れや手順を明確にし、どのような作業にどのようなマテハン機器を導入するのかを決定しましょう。

    設備環境の確認

    マテハン機器を導入する前に、設備環境の確認を行うことが重要です。
    たとえば、機器の設置場所や周辺のスペース、電力や通信環境などが十分かどうかを確認し、機器を導入するために必要な設備環境を整えましょう。

    従業員の教育と訓練

    マテハン機器を導入する場合、従業員の教育と訓練を行うことが重要です。
    機器の操作方法や安全に関する注意点などを従業員に伝え、適切に使用できるように指導しましょう。

    また、定期的なトレーニングを行うことで、機器を効率的かつ安全に使用できるようになります。

    まとめ

    この記事では、物流現場における「マテハン」の意味を解説しました。
    また、代表的なマテハン機器をシーンごとに紹介したので、活用のイメージが湧いたのではないでしょうか?

    マテハン機器の導入はもちろん、物流倉庫の効率化を目指す場合は、ぜひ弊社トミーズコーポレーションにお任せください。

    物流実績28年の経験をもとに、お客様の物流業務を最適化いたします。

    トミーズコーポレーションの物流コンサルティング

    ご相談・資料請求など

    お問い合わせ

    物流に関してお悩みがあれば、
    お気軽にご相談ください。
    物流課題を明確にし、最適なご提案を致します。

    お問い合わせ

    0725-20-4080