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TOPスタッフブログ物流業務について物流現場におけるマテハンとは?導入メリットや機器の種類を解説

公開日: 2023/04/23
更新日: 2023/09/03

物流現場におけるマテハンとは?導入メリットや機器の種類を解説

カテゴリ:物流業務について

「物流現場でよくマテハンって言葉を聞くけど、イマイチ分かっていない……」と悩んでいませんか?

そこで今回は、物流現場におけるマテハンを解説します。

この記事を読めば、物流現場の作業効率を向上する方法が分かりますよ。

物流のマテハンとは何か?

マテハンは、マテリアルハンドリング(material handling)の略称です。
物流の分野における「マテリアルハンドリング」とは、物流施設内で物流資源(製品、部品、資材など)を適切に移動、保管、搬送するための技術や方法を指します。

ただし、物流現場でマテハンと言うと、一般的に「マテハン機器」を指すことが多いです。
※マテハン機器の種類は、のちほど紹介します。

マテハン機器を導入する3つのメリット

マテハン機器を導入するメリットは、以下の3つです。

  • 作業労力の軽減
  • 安全性の向上
  • 作業環境の改善
  • 作業労力の軽減

    マテハン機器を使用すれば、作業に必要な労力を軽減することが可能です。
    たとえば人力で作業する場合、重い荷物を持ち上げたり、運搬したりするのには、労力が必要ですよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、そのような労力を必要とせず、作業労力を大幅に軽減できます。

    安全性の向上

    マテハン機器を使用すれば、作業中の事故を防止することが可能です。
    たとえば、高い場所に保管している荷物を取るために「はしご」を使うと、転倒や落下などの事故が発生するおそれがありますよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、安全に配慮しながら作業に取り掛かれます。

    作業環境の改善

    マテハン機器を使用すれば、作業環境の改善が期待できます。
    たとえば、人力で荷物を運搬する場合には、作業員が長時間同じ姿勢で作業をすることになり、疲れやストレスが溜まりますよね。
    しかし、マテハン機器を使用することで、作業員の負担を軽減し、快適に作業できます。

    マテハン機器の種類

    マテハン機器には、さまざまな種類があります。
    ここでは、マテハン機器を以下の種類に分けて解説しますね。

  • 運搬のマテハン機器
  • 保管のマテハン機器
  • 仕分け・ピッキングのマテハン機器
  • 運搬のマテハン機器

    フォークリフト


    ▲出典:トヨタL&F

    フォークリフトは、荷物をフォークリフトのフォーク(爪の部分)に載せて持ち上げ、運ぶことが可能な車両です。
    フォークリフトは荷重の重さ、形状、サイズに合わせてフォークを調節でき、高い場所にも届くため、倉庫内での効率的な荷物の移動に貢献しています。

    フォークリフトを運転するには資格が必要で、日々の点検やメンテナンスも欠かせません。

    そのほか、フォークリフトにはさまざまな種類があり、荷重能力、操縦性能、燃料タイプなどが異なります。

    ハンドリフト(パレットジャッキ)


    ▲出典:株式会社をくだ屋技研

    ハンドリフトは、フォークリフトと同じように、荷物を運搬するための機器です。
    フォークリフトと異なり、手動で操作するため、狭い場所での作業や軽い荷物の運搬に向いています。

    また、フォークリフトと比べて低価格であるため、小規模な倉庫や物流センターでも導入されることが多いです。

    パレット


    ▲出典:日本プラパレット株式会社

    パレットは物流作業において欠かせないアイテムの一つで、荷物を一定の形状に整え、搬送しやすくするために使用されます。

    パレットは、フォークリフトやハンドリフトなどの機器で持ち上げて運搬することが可能です。
    複数の荷物があっても、パレットに載せることで、まとめて運搬できるため、物流作業を効率化できます。

    また、パレットは、荷物を輸送する際に、積み込みや降ろしの作業を簡単にし、荷物の損傷や紛失を防止する役割も果たすことが可能です。

    そのほか、パレットのサイズや素材はさまざまな種類があり、用途によって使い分けられます。

    カゴ車(カゴ台車)


    ▲出典:台車屋 五常

    カゴ車は、格子状のカゴが付いた台車です。

    カゴ車は、開口部以外の3面が高さのある格子で囲まれているため、複数の荷物を上積みしても安定して運搬できます。
    複数の荷物をまとめて運搬できれば、作業を効率化できるでしょう。

    また、カゴ車はそのままトラックに積み込めるので、荷物を保護する効果も期待できます。

    そのほか、トラックから荷下ろししたカゴ車を倉庫に搬入すれば、そのままの状態で保管することも可能。
    運搬から保管までを守備範囲とするカゴ車は、さまざまな物流現場に導入されています。

    コンベア(コンベヤ)


    ▲出典:鈴木製機株式会社

    コンベアは、荷物を自動的に運搬する機器です。
    複数のローラーやベルトをつなぎ合わせた構造になっており、荷物をセットすると自動的に運ばれます。

    コンベヤーは、高い効率性を持っているため、倉庫内での物流の高速化を実現可能。
    また、さまざまな形状やサイズの荷物にも対応できるのが特徴です。

    搬送ロボット


    ▲出典:カンタム・ウシカタ株式会社

    搬送ロボットは、最近注目を集めているマテハン機器の一つ。
    人工知能(AI)や自動運転技術を利用し、倉庫内で自動的に荷物を運ぶことが可能です。

    搬送ロボットは、荷物を取り扱うスペースを節約できたり、荷物の輸送にかかる人件費を削減できたりするメリットがあります。

    決められたルートを走る「AGV(無人搬送車)」や、人や障害物を避けながら自らが走行ルートを決定する「AMR(自律走行搬送ロボット)」など、さまざまなタイプのロボットが登場しており、物流業界にとっては今後も期待される存在です。

    保管のマテハン機器

    パレットラック


    ▲出典:トーシン物流機器株式会社

    パレットラックは、パレットの収納に特化した大型の棚です。

    パレットラックを使えば、荷物を載せた状態で保管できるため、入庫および出庫作業を効率化できます。
    またパレットを段積み(上積み)することにより、保管効率(空間効率)が上がるのもメリットの一つと言えるでしょう。

    ネステナー


    ▲出典:エレクター株式会社

    ネステナーは、荷物を載せたパレットを収納するためのラック(棚)。
    上に2~3段重ねれば、パレットラックと同じように、荷物が載ったパレットを段積みすることが可能です。

    固定式のパレットラックと違い、ネステナーはフォークリフトで自由に配置を変更できたり、使用しないときに組み込むことにより省スペースで保管できたりします。
    倉庫のレイアウトを流動的に変更したい場合は、パレットラックよりネステナーのほうが利便性は高いでしょう。

    中軽量ラック


    ▲出典:信和株式会社

    中軽量ラックは、中型の荷物を保管するために使用されるラックです。
    パレットラックよりも低く、手作業で荷物を出し入れすることができます。

    また、棚板の高さを調整できるため、さまざまサイズの荷物に対応可能です。

    移動式ラック


    ▲出典:株式会社マテハン三重

    移動式ラックは、その名のとおり移動可能なラック(棚)です。

    一般的な固定式ラックは、それぞれに通路を設ける必要がありますよね。
    通路がないと、目的の荷物を取り出すことができません。

    一方移動式ラックは、移動させることができるため、通路は一つあれば済みます。
    通路の数が減れば、その分ラックを多く設置できるため、保管効率を上げることが可能です。

    移動式ラックには手動と電動のタイプがあり、それぞれ移動させるために積載可能な重量が定められています。

    メザニンラック


    ▲出典:株式会社ジャロック

    メザニンラックは、倉庫を中二階構造にするための棚です。
    倉庫を中二階構造にすれば、床面積が増えることから、荷物の収容効率を向上させることができます。

    メザニンラックを設置するためには、建築基準法、消防法、労働安全衛生法などの法律や規制に基づき、許可が必要となる場合があります。
    許可の必要性は、設置するメザニンラックの規模、構造、用途、設置場所などによって異なるので事前調査が必要です。

    仕分け・ピッキングのマテハン機器

    DAS


    ▲出典:株式会社イシダ

    DAS(Digital Assort System)は、トータルピッキング(種まき方式)で集めた商品を、出荷先ごとに仕分けるときに用いるシステムです。

    商品のバーコードをスキャンすることにより、棚に取り付けられたディスプレイに、商品の投入先と個数が表示されます。
    作業者はランプが点灯した棚に移動し、ディスプレイに表示された数の商品を投入するだけで仕分けができるので、作業を効率化することが可能です。

    トータルピッキングについては、以下の記事で詳しく解説しています。

    なお、DASはピッキングでも利用することが可能。
    仕分けと同じように、棚に取り付けられたディスプレイが商品の場所やピッキング数を指示してくれます。

    GAS


    ▲出典:株式会社タクテック

    GAS(Gate Assort System)は、DASと同じように、トータルピッキング(種まき方式)で集めた商品を、出荷先ごとに仕分けるときに用いるシステムです。

    DASとの違いは、棚に開閉するゲートが付属している点。
    仕分けのときに目的の棚のみゲートが開くので、誤って他の棚に商品を入れてしまうといったミスが発生しづらいです。

    ソーター


    ▲出典:オークラ輸送機株式会社

    ソーターは、コンベアなどを使って運ばれてくる荷物を、自動で仕分けする機器です。
    荷物をセンサーが読み取り、自動的に適切な方向にソート(仕分け)し、別のコンベアで運び出されます。

    一般的に、速度と正確性の両方を求める荷物の仕分けに使用することが多いです。

    梱包のマテハン機器

    自動製函機


    ▲出典:ストラパック株式会社

    自動製函機は、段ボールなどの紙製品を自動的に加工して箱を作る機械です。
    手動で箱を作る場合と比較して、労力と時間を大幅に削減できます。

    日々の出荷数が多い場合は、導入したいマテハン機器の一つです。

    自動封函機


    ▲出典:ストラパック株式会社

    自動封函機は、商品を箱詰めしたあとの作業である「テープ貼り」を自動で行う機械です。
    自動製函機と同じように、梱包作業にかける労力と時間を大幅に削減できます。

    また、自動製函機は封印時の品質を保つ効果があり、配送物の保護にも役立ちます。

    エアー緩衝材製造


    ▲出典:もりや産業株式会社

    エアー緩衝材製造機は、配送物の保護によく用いられる「エアークッションパック」を製造するための機械です。
    ポリエチレンフィルムなどの素材を取り込み、空気で膨らませた袋を作成できます。

    マテハン機器を導入する際の注意点

    マテハン機器を導入するときは、以下3つの注意点を知っておきましょう。

  • 作業プロセスの見直し
  • 設備環境の確認
  • 従業員の教育・訓練
  • 作業プロセスの見直し

    マテハン機器を導入する際は、作業プロセスの見直しを行うことが重要です。
    機器を導入する前と後での作業の流れや手順を明確にし、どのような作業にどのようなマテハン機器を導入するのかを決定しましょう。

    設備環境の確認

    マテハン機器を導入する前に、設備環境の確認を行うことが重要です。
    たとえば、機器の設置場所や周辺のスペース、電力や通信環境などが十分かどうかを確認し、機器を導入するために必要な設備環境を整えましょう。

    従業員の教育と訓練

    マテハン機器を導入する場合、従業員の教育と訓練を行うことが重要です。
    機器の操作方法や安全に関する注意点などを従業員に伝え、適切に使用できるように指導しましょう。

    また、定期的なトレーニングを行うことで、機器を効率的かつ安全に使用できるようになります。

    まとめ

    この記事では、物流現場における「マテハン」の意味を解説しました。
    また、代表的なマテハン機器をシーンごとに紹介したので、活用のイメージが湧いたのではないでしょうか?

    マテハン機器の導入はもちろん、物流倉庫の効率化を目指す場合は、ぜひ弊社トミーズコーポレーションにお任せください。

    物流実績28年の経験をもとに、お客様の物流業務を最適化いたします。

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