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TOPコラムアパレル商品が返品される理由と減らす方法について

公開日: 2023/09/02
更新日: 2023/09/04

アパレル商品が返品される理由と減らす方法について

アパレル商品が返品される主な理由

店舗で実際に商品を確認してから購入する場合と、カタログやウェブサイトを見て注文する通販では大きな違いがあります。
店舗購入の場合における、アパレル商品の返品理由の多くは顧客都合です。店員に勧められて買ったものの家に帰って着てみたらしっくりこない、家族や彼に似合っていないと言われたなど購入後に気が変わった場合はもちろん、試着せずに購入してサイズが合わなかったという場合も基本的に応じる必要はありません。しかし、実際にはサイズ違いについては、返金や交換など柔軟に対応しているお店もあります。個人的な理由を認めるかどうかはお店次第というのが実情です。
これに対し、汚れや破損など不良品の場合には、お店に責任があるため、原則として返品や交換に応じる義務があることが多いです。汚れや破損が購入する前に生じていたということを証明する責任は顧客にありますが、トラブルを避けるためには包装前に顧客の目の前で確認を行い、納得してもらうことが大切です。
通販の場合にも、サイズや色、数量などが注文と異なる場合や不良品が届いたケースなど、販売店や運送業者に責任がある場合には、原則として応じる必要があります。この点は店舗で購入した場合と同じです。顧客都合によるものが認められるかどうかについては、お店次第の店舗購入と異なり、通信販売では規約が定められています。規約に定められていれば、サイズが合わない、届いた商品がイメージと違ったなど個人的な理由によるものも認められます。
不良品はもちろん、個人的な理由による場合でも、無条件に認められるわけではありません。規約には条件はもちろん、送り返す際の手数料や送料などについてもわかりやすく掲載することが大切です。

アパレル商品の返品を認めるメリットとそれを可能にする背景

アパレルに限らず、購入後に気が変わったなど顧客都合による返品は認められないのが原則です。ただし一定の条件の下で認めることで売り上げを伸ばしているアパレル企業も増えています。
事前に実物を確認できない通販では、届いた商品のサイズが合わなかったり、カタログやウェブサイトで見たときとイメージが違っていたりといったケースも多くあります。このような場合でも返品可能とすることで購入に対する心理的ハードルが下がり、ついで買いも増えるため売り上げが伸びる可能性が高くなります。
店舗販売の場合には、スタッフが対応する中で理由を確認したり交換を提案したりするなど、コミュニケーションが生まれて商品の改良やサービス向上に活かすことが可能です。うまく対応できれば顧客の満足度も上がり、次の来店にもつながります。
多くのアパレル企業では、返品された商品の後処理を店舗で行うのではなく専門業者に依頼しています。このように返品時にかかる負担を軽減させていることが、一定の条件の下とはいえ可能にさせている秘訣のひとつでもあります。店舗販売の場合は、全ての工程を店舗だけで行うこともありますが、時間を要するため負担がかかります。そのため、専門業者が対応しているのです。通常、それぞれの工程に分かれて専門業者が対応していますが、物流会社の中には返送されたアパレル商品の受け入れから再販加工まで、トータルにサポートするサービスを行っているところもあります。負担軽減のためにこれらのサービスを利用するのもひとつの方法です。

返品されたアパレル商品の再販

購買習慣の変化は店舗販売の返品率にも影響を与えています。ネット通販の広がりなどを背景に、これまで低率におさまってきた日本のアパレル返品率も上がっているのです。
返品されたアパレル商品は、品番ごとに分けて管理されます。そして品番ごとに品質や梱包などをチェックしたうえで、再度商品として販売されます。この際、返品理由や商品の状態によっては、通常料金ではなくアウトレット商品として再販されます。通常の再販の場合は商品の畳みなおしから検針、袋の入れ替えを行いますが、アウトレット商品として再販する場合には加えて価格の異なる値札やバーコードの付け替え、もしくは割引のシール貼りが必要となってきます。
再販加工までサポートしてくれる物流会社の中には、これらの作業だけでなくミシン作業も含めた補修や再販加工を行ってくれる業者もあります。店舗や通販であれば販売元だけで全ての作業を行うのは難しいことです。このような業者を利用することで、再販にかかる負担を軽減できるうえに、返品された商品の廃棄率を下げることが可能となります。また、このような業者を利用する場合には、数量が少ない場合でも対応してくれるところがおすすめです。
もちろん、返品率を下げるための取り組みも行っています。現在では店舗販売や通販のどちらも満足して購入してもらえるために、必ず試着をしてもらったり着用モデルの身長と着用サイズを細かく明記したりしています。

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