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TOPコラムネットショッピング事業の展開には物流会社が必要不可欠

公開日: 2023/09/01
更新日: 2023/09/04

ネットショッピング事業の展開には物流会社が必要不可欠

ショッピングの昔と今

インターネットが整備される前までは、ショッピングといえば消費者が店舗まで足を運び、気にいった品物を選び、レジで支払いを済ませて持ち帰るというものであり、一般の小売業であれば、顧客との関係は一般的に店舗だけで終了するものでした。
したがって、ここでいう物流とは、メーカーや問屋が企業の自社倉庫への配送や自社倉庫から店舗への配送を示すものとなります。小売業における一般家庭への配送は、重量があったり、かさばったりして持ち帰りが困難なものに限られたものでしかなかったのです。
しかし、今日のネットショッピングにおける物流は、単に在庫管理や受注、発送業務のみを指すものではなく、お互いに顔を見ずしてバーチャルなやり取りで具体的に商品を動かす、顧客との大切な接点というべきものになっています。実店舗を持たずして仮想世界のなかで小売業を営むことができ、顧客がサイトを訪問し、買い物かごに入れて注文ボタンをクリックすることで商売が成り立っているのです。

消費者がネット上の仮想店舗で品物を注文する段階においては、商品そのものを実際に手にすることはなく、画像やスペック、詳細説明などを参考にしているに過ぎません。消費者は品物を目の前にすることなく、いわば信用で購入していることになります。
業者はその期待に応えるべく、受注後に倉庫で注文品のピッキング、出荷、配送などという物流の必要性が必ず生じます。このように、一般の小売業とネットショッピングにおける物流の意味や内容には大きな違いがあります。
どんなに魅力的な商品を開発、調達し、見やすくわかりやすいサイトを立ち上げて購買意欲を掻き立てることができても、物流のレベルが低いと顧客の満足度を上げることはできないのです。

ネットショッピングを左右する物流

ネットショッピングでは接客や品物の陳列などの手間が省ける一方で、さまざまな雑多な業務が発生します。
例えば、注文を受けて出荷する段階で在庫不足がわかったら、せっかくの受注を断らざるを得なくなってしまいます。あるいは、商品が発送されて無事、顧客の元に届いても、梱包を解いてみたら商品が固定されていなかったためにシワや傷があったり、伝票の入れ忘れがあったりすれば、顧客からの信用はなくなってしまうことでしょう。多種多様なニーズに応えるネットショップは星の数ほどあり、同一商品や類似商品を販売しているサイトはいくらでもあるため、不手際のあったショップをリピートする可能性もなくなってしまいます。

さらに、口コミでそのことを評価されれば、これから利用しようとしていた消費者も失ってしまうことにもなり兼ねません。他社と比べてよほど差別化が図られた商品出ない限り、同様の商品は市場に溢れており、発注から配送までのリードタイムの短縮やパッケージ、ラッピングのセンスや丁寧さ、添えられたさりげないメッセージカードなどで顧客の心を掴むしかありません。

つまり、商品で差別化を図るのではなく、物流で差別化を図っていくことが求められているのです。消費者の手元に届いたそのショップの第一号となる商品の印象は、代行会社によるサービスによって左右されると言っても過言ではないでしょう。
ネットショッピングにおける物流は、費用や手間をカットするだけでなく、ミスがないことが大切です。サイトのホームページで打ちだされているコンセプトが届けられた商品と一致すれば、新しいブランドとして消費者に認知され、今後の購入につながっていくことも期待できるため、代行会社の選択は慎重に行わなければならないのです。

物流加工の重要性

代行会社には、問屋からの商品仕入れや保管、在庫管理に加えてきめ細かで多岐にわたる加工が求められています。完成品の商品を保管して発注に応じて発送する業務だけであれば、それほど気を遣うことはないでしょうが、ネットショッピングでも人気の高いアパレル商材では、加工の有無が顧客満足度を大きく左右するものとなります。
なかでも、衣料品の場合は、検品や補修、縫製やプレス、値札やタグ付け、ラッピングなどのさまざまな過程が必要となります。特に力が入れられているのが検品・検針作業です。現在でも、製造過程で金属片が混入したおそれがあるとして、食品メーカーが品物を回収することがありますが、これは、どんなに留意していても事案が起こってしまうと例と言えるでしょう。

衣料品を安く販売するために海外で縫製などを行う場合が多くあり、できあがった製品のなかに針などの危険物が混入されていないとは言い切れません。設備が整っている代行会社では、コンベア式の検針機や金属探知機を使ってミシン針やホチキス針などの異物混入の有無を確認しています。

また、サイズなどによって検針機が使用できない場合には、X線検査機を使って異物混入を調べているところもあります。デザインやカラーなどの前に、一番大切となる商品の安全性は顧客にとって最優先されるべき事項です。徹底した品質管理を自社でなく、物流を代行してくれる会社に依頼することができれば、機器投資の費用を抑えるだけでなく、迅速な一連の流れのなかで確実に安全を保障することにもつながると言えるでしょう。

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